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脂質異常症(高脂血症)

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脂質異常症(高脂血症)

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最近、この項目で異常のある方が非常に増えています。
通常、健診では次の3項目を検査します。

○総コレステロール……何も他の病気がない人は220以下、高血圧や糖尿病がある人は200以下、心臓病がある人は180以下にするのが望ましいとされています。
コレステロールは、コレステロールを多く含む食品を食べると上がります。
代表的なものは、卵(卵であれば何でも多いので、筋子、いくら、たらこなどの魚の卵も多いです)、バターやチーズなどの乳製品、肉類(特に脂身の多いところ)、レバーやホルモンなどの内臓関係、油をたくさん使った料理(揚げ物、炒め物など)などです。

○HDLコレステロール……「善玉コレステロール」です。50以上が望ましいとされています。
善玉を上げるには、魚、特に青い魚(さば、いわし、あじなど)や豆類をたくさん食べることです。
また1日30分程度の有酸素運動でも改善することが知られています。 なお逆に40未満では 心筋梗塞などの動脈硬化性疾患を起こすとされることが証明されました。「高い」のではなく、 「低い」ことが悪いため「高脂血症」では矛盾しているため、最近、ガイドラインで病名が 「脂質異常症」と改められました。

○中性脂肪(TG)……これは皮下脂肪と似ている脂肪の成分で、食物の種類よりは、食べ過ぎ、飲みすぎ、運動不足、肥満などによって上がってきます。
150以下が正常です。前の日の食事の内容などによってかなり変化します。
焼肉を食べたり、飲み会の次の日などではかなり高くなることがあります。
以前はあまりわるさをしないものと考えられていましたが、最近、動脈硬化を進行させる重要な因子であることがわかってきました。


なぜ高脂血症が恐いのかというと、脂質が高いと血管の中に変成した脂肪が入り込んでだんだん血管の中が狭くなったり、また血管の壁が硬く、もろくなったりする「動脈硬化」が起こりやすくなるからです。ちょうど排水管のなかにヘドロがこびりついてくるように、血管の中にもアブラがこびりついてくるのです。
そして、だんだん中が狭くなってくると血液が十分に流れなくなって、頭や心臓に血液が十分に行かなくなり、手足が冷たくなったり動かなくなったり、また胸が苦しくなったり(いわゆる狭心症)します。
血管が完全に詰まってしまうと、脳梗塞や心筋梗塞になります。
これらの病気はかなり重い病気で、時には直ちに命を落とすこともあります。

動脈硬化は若いうちから誰でも少しずつ進んでいきます。
そこに高脂血症が加わると、スピードが急に速くなります。高血圧や糖尿病があると、ますます加速します。最初のうちは何も症状がありません。症状が出てきたときには実は相当進んでいることが多いのです。ですから、痛くもかゆくも何ともなく健康だと思っていても、健診で高脂血症、高血圧、糖尿病などでひっかかった方は、ぜひきちんと再検査をし、必要であればしっかりと治療を受けることが健康で長生きの秘訣です。


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